ファミコン世代
プロローグ
- 任天堂のファミリーコンピューター、すべてはそこから始まった。
- そう、14インチのブラウン管テレビがなつかしい、初めての家庭用ゲーム機である。
現行のゲーム機と大きく違うのは、2ボタンを使うだけの簡単かつシンプルなシステムにある。 - ゲーム画面の同時発色数25色、256×240の低解像度、単純なドット絵のグラフィックは今でこそ時代遅れと言われそうだが、ここでは画面の美しさなど問題ではない。
ゲームの面白さはハードの性能で決まるものではないからだ。 - そしてユーザーフレンドリーを微塵も感じない初心者お断りの難易度も、当時ならではといえる。
ファミコン全盛期はゲームを一種の競技として扱っていたこともあり、やりこまないとクリアできないソフトが多かった。ゆえにファミコン戦士などという造語も生まれている。 - たくさんの夢と感動、新しい発見と驚きに心躍らせた古き良き時代。
僕らの情報源は友達と攻略本であり、そこにパソコンはなかった。
ときにライバル、ときに仲間として夢中で遊んだ少年たちも、やがてゲームをやらなくなる。
若さゆえの好奇心から得られた楽しさといえばそれまでだが、本当にそうなのだろうか。 - 時代とともに様々な娯楽が生まれ、ゲームに対する考え方が変わってきたのかもしれない。
大人になり、作品の魅力にドップリ浸かる時間がなくなってきたのかもしれない。
斬新なシステムで好評を得たソフトも、いつの日かマンネリ化してしまうように、ゲームの世界そのものが当たり前になっているのかもしれない。 - オリジナリティある過去の作品を超えるには、それ以上のオリジナリティが求められる。
旧作を遊んで懐かしいと感じるのは、当時の体験が忘れられない感覚として残っており、それほどインパクトのあった証拠なのだ。 - 筆者が初めてファミコンに出会ったときのそれは、その後の自分に大きな影響を与えたが、同じような感動を与えてくれたものにウルティマオンラインというパソコンゲームがある。
- 家庭用ゲーム機の常識を破り、リアルタイムに友達と会話しながら冒険する。
戦いだけでなく、働いてお金を稼ぎ、マイホームを手に入れる。
悪い行いは罪になり、自分に返ってくる。
仮想世界で現実と同じような生活を送れることに当時はかなりの衝撃を覚えたものだ。 - 話はそれたが、どちらにしても苦労せず達成できるゲームに感動は生まれない。
ゲームの世界はいつも新しい発見に満ちていたし、そこから学ぶものも多かった。
何もかもが新鮮だったファミコン世代をテーマに紹介しよう。
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